あおウサギ先生の貧血診療所
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血のことを知ろう

貧血のことを理解するには、血液の働きも理解していかなければいけません。血液が私たちの体の中で、どんな役割をしているのか、また、その成分にはどんな役割があるのか、ちょっとだけ学習してみましょう。

血液が生まれるのはどこ?

血液は骨髄という場所で作られています。骨髄にある、造血幹細胞に、血球の元になる細胞があります。

血球の元になる細胞は、血球分化と呼ばれる細胞分裂を盛んに繰り返し、赤血球や白血球、血小板になっていきます。これらは造血因子であるホルモンによってコントロールされます。

ここで作られた血液は、骨の内側にある毛細血管のような細い血管に入り、そこから全身の血管を経て運ばれて行きます。体の中の細胞は、血液に含まれる酸素や栄養分によって臓器や組織が維持されています。生命維持装置とも言える血液が、健康な血液でなければ、体のあちこちに弊害が出てくるのです。その一つが貧血というわけです。

どのくらい血液が作られる?

骨髄で、1日にどれくらいの血液が作られているのでしょうか。人間の体重の1/13が血液だと言われています。

体重50kgの人であれば約4リットルの血液が体内に存在しているということです。1日に作られる血球の数は体重1kgに対して赤血球と血小板がそれぞれ約25億個、白血球も約10億個作られています。体重50kgの人だと、1日1250億個の赤血球や血小板が作られていることになります。

この気が遠くなりそうな数が作られている赤血球や白血球、血小板ですが、数だけを見ると、到底不足して貧血にならないような気がします。しかし、いつまでも成熟したままの赤血球ではなく、徐々に老化が始まるのです。

赤血球の寿命は約120日と別な項で紹介しましたが、膨大な数の血液の成分が作られても、同じ数だけ寿命を迎えて脾臓で破壊処理されているのです。このバランスが崩れると、赤血球が足りなくなって貧血になってしまうのです。

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血液の成分の働き

血液の中の成分は、赤血球、白血球、血小板、血漿とありますが、それぞれが違った役割をしています。貧血に大きくかかわるのは、赤血球です。

赤血球

赤血球は、血球の実に99%を占める成分です。血液の成分のほとんどがこの赤血球になります。

形は中心がくぼんだ円形で、1μlの血液中に、400〜500万個含まれています。赤血球は全身に酸素を運ぶという、とても重要な役割をしています。 赤血球の中の成分の約30%を占めるヘモグロビンは、グロビンというたんぱく質とヘム鉄とが結び合わせて一つになったものです。酸素が多い場合は二酸化炭素を出し、酸素が不足しているところでは、酸素を出して、二酸化炭素を取り込むという性質があります。

この働きにより、酸素の薄い全身の細胞から二酸化炭素を取り込んで酸素を供給し、酸素の多い肺において、酸素を取り込んで二酸化炭素を出すという働きをしています。このことから、赤血球が不足すると、体が酸素不足になり、貧血になってしまうのです。

白血球

白血球には様々な種類があり、白く見える核を持ち、顆粒球、リンパ球、単球と分けられます。どの種類の白血球も、体を守るという役割をしています。顆粒球は細胞の中に顆粒を含むもので、その中でも数の多い好中球は細菌などを見つけると、素早く近づいて食べてしまいます。リンパ球は免疫的な機能を果たします。単球は白血球の中でも大きなもので、マクロファージに変化して体を守ります。

血小板

ケガをしても、小さな傷だとかさぶたになって治ります。この役割を担っているのが血小板です。

核を持たない円盤状の細胞で、傷に対して粘着性を発揮し、傷口に集まって血小板同士がくっつき、ふたをしてしまいます。更には、血管を収縮させるセロトニンというホルモンを出し、傷を小さくしてくれます。このときに、赤血球や白血球がフィブリンという繊維に絡みつき、かさぶたを作るのです。

血漿

血漿と血小板は、響きは似ていますが全く違う働きをします。血漿は血液の半分以上を占める液体の部分です。

ブドウ糖やミネラル、たんぱく質などを含み、水溶性ではない成分も、このたんぱく質と結合することで水溶性に変ります。血漿は、全身の細胞にホルモンや栄養を運び、一方では不要になった老廃物を回収します。

細胞の中の水分量をバランスよく調整する働きもあり、水分を長い時間摂取しなかったり、たくさん汗をかいたあとは血漿も減ってしまいます。そうすると、血液もドロドロしたものになってしまいます。

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