あおウサギ先生の貧血診療所
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鉄欠乏性貧血

私達が一般的に『貧血』と認識しているのは、この鉄欠乏性貧血のことでしょう。字の通り、鉄分が不足して起こる貧血のことをいいます。貧血全体で見ると、この鉄欠乏性貧血が7割を占め、とても多いタイプの貧血になります。

鉄欠乏性貧血の原因

体に鉄分が不足する状況になるとこのタイプの貧血になります。どうして鉄不足になっているのか、原因をつきとめる必要があります。

このタイプの貧血の原因には、いくつかの原因を挙げることができます。

食べ物からの鉄不足

食べ物から鉄分を摂取する場合、消化器官から鉄分を吸収するのですが、その吸収率は10%になります。成人男性や、閉経を迎えた女性の必要な1日の鉄の量は1mgですので、10%しか吸収されないことを考えると、10mgの鉄分を摂取しなければいけません。

1000Kcalの食事に対して6mgの鉄分が含まれていると言われていますが、成長期の男性や閉経していない女性では12mg、妊婦さんでは18mgの鉄分が必要と言われています。

この量の鉄分を食事から摂るとなると思ったよりも難しく、どうしても生理中や妊娠中、成長期には貧血になりやすいのです。

鉄の吸収率が悪い

食べ物から摂取された鉄分は、消化されて十二指腸から体内に吸収されます。通常、鉄の吸収率は約10%ほどですが、消化器官に何か病気を抱えていると、効率良く吸収できない場合があります。

また、手術で胃を取り出している人は、胃液が分泌されないために、せっかく摂取した鉄分がうまく消化されずに、吸収が悪くなってしまいます。

慢性的な出血

消化器官の疾患や、子宮筋腫などのような場合、慢性的に少量の出血が見られる場合があります。

その量が少ないため出血に気づかず、結果、慢性的に血液を失っていることにもなります。鉄欠乏性貧血の原因の中で、一番多いのがこの慢性的な出血になります。

もちろん、病気の根本的な治療を行わなければ貧血の改善もできません。

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鉄欠乏性貧血の症状

体には、鉄分を貯蔵しておく機能があります。この貯蔵されている鉄分が不足すると貧血になってしまいます。このときの症状を上げてみましょう。
  • 硬いものを無性に食べたくなるなどの異食症
  • 酸味のあるものがしみるようになる
  • 爪がスプーンのように反り返る
  • 口内炎や口角炎になりやすくなる
  • 肌が乾燥してかさかさになる
  • 食べ物を飲み込むのが苦痛に感じる
  • 枝毛や抜け毛が増える
  • 舌の表面がつるつるになる

鉄欠乏性貧血の治療

鉄欠乏性貧血の原因として挙げた、原因になっているものを改善していかなければいけません。まずは原因を調べ、その疾患などを治療しましょう。

貧血の治療も同時に行いますが、原因となるものを取り除かなければなんの意味もありません。

鉄分補給

まず決定的なのは鉄分不足です。鉄剤を服用することによって、直接鉄分を補給することができます。

貧血の症状が出てしまったら食事だけでの鉄分補給は追いつきませんので、毎日100〜200mgの鉄剤を補給することになります。服用してヘモグロビンの増加が確認できるまでは2週間かかり、正常値になるまでは1〜2ヶ月かかります。体内の鉄の貯蔵量を補うのは、さらに1〜2ヶ月かかります。

どうしても鉄剤が飲めないという人には、静脈注射をする方法もありますが、不足した鉄剤の量を計算して打つ必要があります。

鉄剤の取りすぎは有害ですので、医師の指示に従って服用するようにしましょう。食事にも気を使い、規則正しくバランスのとれた食生活を送りましょう。意識して鉄分を多く含むものを摂り、インスタント食品はなるべく食べないようにすることが大切です。

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