あおウサギ先生の貧血診療所
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貧血には鉄分?

貧血には鉄分を摂ると良いとよく言われています。レバーやほうれん草を一生懸命食べる人もいるでしょう。また、貧血は血液中のヘモグロビンが減少するとなると言われています。ここでは、鉄分とヘモグロビンについて取り上げていきましょう。

鉄とヘモグロビン

赤血球は、血液の中にあり、全身に酸素を送る役割をしています。この赤血球の中に赤い色の元となるヘモグロビンという成分が存在します。

血液中で、酸素の受け渡しをするのがヘモグロビンの役割になります。ヘモグロビンには、ヘムという鉄を含む色素とたんぱく質からできているグロビンという複合たんぱく質からなります。この色素であるヘムが鉄と一緒になることで、酸素と結合し、体中に酸素を送ることができるのです。

脳を活発に働かせ、体を自由自在に動かせるのは、この鉄と結合したヘムのお陰なのです。ヘモグロビンは、体内で生まれた二酸化炭素を肺に運び、呼吸として排出させる働きも持っています。

体の中での働き

赤血球はとても柔軟性があり、細い毛細血管を通して、体の隅々の細胞に酸素を運ぶことができます。

赤血球が作られてから消滅するまでの寿命は約120日です。

赤血球が古くなってくると柔軟性がなくなり、毛細血管を通り抜けることができなくなってしまいます。こうした赤血球は脾臓に送られ、破壊されて処理されます。1日に処理される赤血球の量は0.8%で、赤血球の数を一定に保つために、毎日赤血球が体の中で作られています。

しかし、鉄分やビタミンB12が足りなくなると、ヘモグロビンの生成が順調に行われなくなり、貧血が起こってしまうのです。

鉄はリサイクルされる

寿命を迎えた赤血球は脾臓で破壊されますが、このとき、ヘモグロビンはヘムとグロビンに分けられます。ヘムに含まれている鉄分はリサイクルされます。

鉄分が取り除かれたあとのヘムは、黄色いビリルビンという黄色い物質になり、胆汁となるために肝臓へと送られます。体の中に鉄分をためておく量は、成人男子で1日1mg、女性だと2mgを食べ物などから摂取するとよいことになります。体内に鉄をため、貯蔵しておくこともできるのですぐに鉄が足りなくなることはありません。

にも関わらず貧血になるということは、体内で貯蔵していた鉄を使い果たしてしまったということです。貯蔵する分と、1日に使う鉄量を考えると、普段の鉄分の摂取量よりも多く必要になるということです。

鉄分の種類

鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。ヘム鉄は魚や肉などの動物性植物に含まれ、非ヘム鉄は、植物性食品で野菜や海藻類に含まれています。

小腸上部の粘膜から鉄が吸収されるのですが、ヘム鉄の方が、吸収がよくなります。数値で表すと、ヘム鉄が10〜20%、非ヘム鉄で1〜6%になります。ヘム鉄はイオン化しやすいのが特徴で、有機鉄の一つになります。

赤血球に含まれるヘモグロビンはヘム鉄の仲間で、その他にも筋肉色素たんぱく質のミグロビンという物質もあります。このミオグロビンも酵素と一緒になり、筋肉の組織の中で、酸素を蓄積する働きをします。魚や赤身の肉に鉄分が豊富に含まれているわけは、ヘム鉄を含んでいるミオグロビンが多いためです。

非ヘム鉄は、サビや無機鉄の鉄イオンの仲間になります。消化や吸収がされにくい構造になっています。消化器内で、消化酵素やビタミンCや胃酸の働きにより、ヘム鉄に変化して体に吸収されていきます。私たちが食べ物から摂る鉄分のほとんどは、非ヘム鉄だと言われています。吸収率が悪いので、食べ物から摂る鉄量が多くても、中々吸収されないのです。

効率よく吸収するためには、たんぱく質たビタミンCを多く含んでいる食べ物も、一緒に摂るようにするといいでしょう。

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